チェロ練習の全体像

チェロレッスン_実践

本記事ではチェロ練習の準備や後片づけの流れを順にまとめて記載しております。
チェロを始めて間もないころは、チェロを弾き始めるまでに必要な準備や手入れの流れに慣れておらず
迷ってしまうことも多いかと思います。
記事の最後に、チェックリストをまとめていますので、日々の練習の参考にしていただけると幸いです。
チェロをまだ始めていない方は、本記事で練習を始めた後の流れのイメージを持っていただければ
幸いです。

全体の流れの確認

チェロ練習の準備~後片づけの全体の流れは以下のとおりです。

  1. チェロをケース等から取り出す
  2. 弓毛の張力を調整する
  3. 弓毛に松脂を塗る
  4. エンドピンの長さを調整する
  5. 椅子に腰かけチェロを構える
  6. チューニングを行う

    ー練習ー
  7. 弓毛の張力を緩める
  8. チェロについた松脂、汗等を拭う
  9. エンドピンをしまう
  10. チェロをケースに戻す

順番に確認していきましょう。

チェロをケースから取り出す

チェロをケースから取り出します。
ケースにも様々な形状がありますが、今回は取り出し方に一番迷う・初心者が音楽教室から借りる場合使用することになる、布ケースの場合の取り出し方を説明します。

  1. 正面から見て両側にファスナーのレールがあり、全開にします。
  2. チェロを立てた状態(壁等に立てかけた状態)で、ケースの一番上あたりを掴み、引き上げる形でチェロを取り出します。
  3. 弓を取り出します。

弓毛の張力を調整する

チェロは本体に貼られた弦を、弓の毛で弾くことで振動させて音を出します。
そのため、弾く際には弓の毛がしっかりと張った状態で演奏するのですが、
つねにしっかりと張った状態だと弓の毛が切れたり、弓のスティック(柄)が折れたりする原因となってしまいます。そのため、練習前に弓毛を調整して、練習後に緩めることで故障を防止します。
弓毛の張力は弓のスクリュー(弓の根本)を時計回りに回すことで強くできます。
弓のフロッグ(弓の黒いパーツ)を親指と人差し指の2指でつまんで弦に軽く押しあてたときに、
弓毛がスティック(柄)に触れない程度まで張ります。

チェロの各部位の名称については以下の記事でまとめています。
あわせて参考にしていただければと思います。

弓毛に松脂を塗る

チェロは本体に貼られた弦を、弓の毛で弾くことで振動させて音を出します。
弓の毛(動物の毛)はつるつるしているため、松脂(松の樹脂)を塗ることで
弦と弓毛に摩擦が生まれるようにします。

松脂は弓の根本(持ち手)部分から先端に向けて2,3往復こすりつけるように塗ります。
新品の松脂を使う場合は、しっかり目につけるようにします。

松脂のおすすめは以下の記事でも取り上げていますので、
あわせて参考にしていただければ幸いです。

エンドピンの長さを調整する

エンドピンの長さを調節します。
エンドピンはチェロの下部にある高さを調節するピンを指します。

画像にもあるねじのようなところを回して長さを調整します。
筆者の場合は30cmほど伸ばして演奏しています。

椅子に腰かけチェロを構える

チェロの構え方については次回の記事で詳しく記載します。
椅子に浅めに腰掛け、両足の内ももでチェロを挟み、ボディ(茶色の部分)の一番上のあたりを胸で支える形で持ちます。
右手は弓を、左手はネックの部分をおさえて音程を変える役割があるため、
手を使わずに支える必要があります。

チューニングを行う

チューナーやスマホのチューニングアプリを用いて行います。
チェロの弦は太いほうからC線、G線、D線、A線となっていて、
チューニングアプリやチューナーにも表示されます。

C線をひいているときは、画面の左側にCの文字が表示され、かつ、0の位置(青ランプの位置)
に線が伸びているとチューニングできていることになります。

弓毛の張力を緩める

練習後、弓の故障防止のため、
スクリューを反時計回りに回して弓毛の張力を緩めます。

チェロについた松脂、汗等を拭う

チェロについた松脂や汗、皮脂等がチェロについたままだと、
弦が錆びたり、本体の変色等の原因となります。
弦と弓が触れた箇所、左手で指板を触った箇所を柔らかいクロスで拭き取ります。

エンドピン・チェロをしまう

エンドピンをしまい、チェロをかたづけます。

まとめ

以下に本記事の内容をまとめています。
日々の練習に役立てていただければ幸いです。

準備

項目作業内容補足・ポイント
① チェロをケースから取り出す布ケースはファスナーを全開にし、チェロを立てて引き上げるように取り出す。弓も取り出す。
② 弓毛の張力を調整するスクリューを時計回りに回して弓毛を張る。弓毛がスティックに触れない程度まで張る
③ 弓毛に松脂を塗る根本から先端へ2〜3往復こすりつけるように塗る。新品の松脂は多めにしっかり塗る。
④ エンドピンの長さを調整するネジを回して適切な長さに伸ばす。目安は約30cm(個人差あり)。
⑤ 椅子に腰かけチェロを構える浅めに腰掛け、内ももでチェロを挟み、胸で支える。両手を自由に使えるように構える。
⑥ チューニングを行うチューナーやアプリでC・G・D・A線を調整。針が中央(0)になるように合わせる。

後片づけ

項目作業内容補足・ポイント
① 弓毛の張力を緩めるスクリューを反時計回りに回して弓毛を緩める張ったままだと弓の破損や毛の劣化の原因になる
② チェロについた松脂・汗を拭う弦、指板、ボディをクロスで丁寧に拭く松脂や皮脂が残ると錆び・変色の原因になる
③ エンドピンをしまうエンドピンを本体に収納し、ネジで固定する
④ チェロをケースに戻す本体と弓を丁寧にケースへ戻し、しっかり閉じる弓の毛を傷めないよう丁寧に収納すること

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